産廃処理手数料着服で元所長逮捕。市は判断保留か

苫小牧民報の3月10日号及びweb版に下記の記事が掲載されている。

産廃処理手数料着服で元所長逮捕・・・【2009年3月10日苫小牧民報web版】

 昨年10月に発覚した苫小牧市柏原埋め立て処分場の手数料横領問題で苫小牧署は10日、処分場の管理委託を市から任されていた苫小牧清掃企業組合と苫小牧清掃社の共同企業体(JV)元所長、石羽沢康博容疑者(46)=苫小牧市澄川町=を、業務上横領の疑いで逮捕した。
 逮捕容疑は、2008年4月5日から10月20日までの期間、当時所長で勤務していた処分場で、産業廃棄物の搬入業者などからごみ処分手数料の一部、358万円を着服した疑い。石羽沢容疑者は01年ごろから着服を繰り返していたとみて、さらに調べている。
 市は02年1月から08年10月までに処理された手数料の伝票などを調査し、JV側が市に納めるべき手数料のうち、4800万円の不足が判明している。
 石羽沢容疑者は、昨年11月に解雇されている。苫小牧署によると、石羽沢容疑者は「飲食費と遊行費に使った」と供述し、容疑を認めているという。

http://www.tomamin.co.jp/2009/tp090310.htm#t5

この問題は、記事中にもある通り昨年10月に発覚し、12月議会の焦点となった問題で、着服されたとされる手数料不足額及びその延滞利息等(総額6010万円)は共同企業体(JV)側からすでに返還されている。12月議会では、この着服された手数料が「公金」に当たるのか、それとも「預かり金」に当たるのかが焦点の一つとされ、もし「公金」に当たるのであれば公金横領という重大な犯罪になるのではないかという疑念が持たれていた。
今回の2月議会でもその是非が議論されており、もし公金という扱いをするならば市が告発に踏み切るかどうかが一つの焦点。本件に関連して市民有志により「柏原埋立処分場の公金不正事件の全容解明とこれに基づく厳正な処罰を求める陳情書」が提出され、市議会厚生委員会でどういった判断が下されるかに注目が集まっていたが、今回の元所長逮捕によって状況は一変したという見方が議会筋を中心に流れている。
市や市議会は係争中の事案については、基本的にその係争が収まるまでは判断を保留するのがこれまでの慣例とされ、今回もそれに従って当面は判断を下すことがないだろうというのが議会筋を中心とした見方。陳情もこの方向に従って、2月議会での判断は保留「継続審査」という形になるのでは無いかと見られている。
なお、注目の市議会厚生委員会は12日に予定されている。